日経サイエンス  2012年9月号

ホモ属直系の祖先? セディバ猿人の衝撃

K. ウォン(SCIENTIFIC AMERICAN 編集部)

 私たち現生人類は,すでに絶滅したいくつもの古代人類とともにホモ属という1つのグループを形成している。このホモ属は今から300万年前から200万年前の間に,東アフリカで誕生したというのが定説だ。ところが,この見解を覆しかねない化石人類が2008年,南アフリカ共和国のヨハネスブルク近郊で発見された。「セディバ猿人」と名付けられたこの化石人類は200万年近く前のものと特定され,アウストラロピテクス属とホモ属の形質を併せ持っている。例えば,腕は樹上生活をしていた類人猿と同様に長いが,手の指は道具の製作や使用に適した短くてまっすぐなものだ。ホモ属は東アフリカではなく,南アフリカで誕生したのかもしれない。

 

 

再録:別冊日経サイエンス194「化石とゲノムで探る 人類の起源と拡散」

原題名

First of Our Kind(SCIENTIFIC AMERICAN April 2012)

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