日経サイエンス  2012年8月号

明日を拓く医療マシン

SCIENTIFIC AMERICAN編集部

 失明した人が網膜チップによって再び世界を見ることができるようになり,心臓発作が起きそうになると,それを察知して警報を発する──。ここ数年,かつてない進展を見せている生物学や電子工学,ヒト遺伝学を活用し,人々の健康を維持向上する優れた医療機器を開発する動きが進んでいる。高度な医療技術や複雑なデータ解析が,病院や研究室から飛び出して,日常生活に入り込もうとしているのだ。冒頭で紹介した網膜チップ(バイオニック・アイ)と体内監視型健康モニターはその代表例だ。記事ではこのほか3つの有望技術,「オーダーメイド医療」と「ナノサイズのがんセンサー」「精神疾患の血液検査」の研究開発の現状を紹介する。

原題名

Tomorrow's Medicine(SCIENTIFIC AMERICAN May 2012)

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