日経サイエンス  2012年6月号

速く効く抗うつ薬を求めて

R. M. ヘニッグ(フリーライター)

 厚生労働省の調査によると,うつ病の患者は増え続け既に100万人を超えた。現在,様々な種類の抗うつ薬が使われているが,改善すべき点が多い。効果が表れるまでに何週間もかかるうえに,まったく効かない場合もあるからだ。即効性のある薬が求められているが,大手製薬企業の新薬候補は底をつきつつある。米国では政府や大学の研究所や小さな製薬会社で新薬の芽が育まれている。

 

*訂正 本文84ページで抗うつ薬の「パクシル」とあるのは「パキシル」の誤りでした。

著者

Robin Marantz Henig

ニューヨーク・タイムズ・マガジン誌の寄稿ライターであり,作家。近著に「Pandra’s Baby: How the First Test Tube Babies Sparked the Reproductive Revolution」がある。現在,20 代の若者に関する本を娘のサマンサと共同で執筆している。

原題名

Lifting the Black Cloud(SCIENTIFIC AMERICAN March 2012)

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