日経サイエンス  2012年5月号

帰ってきたナンキンムシ

K. F. ヘインズ(ケンタッキー大学)

 ナンキンムシ(南京虫;トコジラミ)の「南京」は南京錠や南京豆と同様,海外から伝来した小さなものという意味合いが込められている。吸血性の寄生昆虫で,刺されると非常にかゆく,戦後しばらくまで日本人にもおなじみの存在だった。DDTなどの殺虫剤の登場で先進国からは姿を消していたが,近年,米国では家庭はもちろん高級ホテルや商店,オフィス,病院など様々な場所で再び姿を現し始めた。日本におけるトコジラミ発生の現状も紹介。

著者

Kenneth F. Haynes

ケンタッキー大学の昆虫学の教授。主に昆虫の行動とコミュニケーションを研究している。トコジラミが世界的な復活を遂げたことをきっかけに,学生たちとともにトコジラミの研究を始めた。

原題名

Sleeping with the Enemy(SCIENTIFIC AMERICAN February 2012)

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