日経サイエンス  2011年8月号

フロントランナー 挑む 第7回

ヒューマノイドで探る人間の運動機能の巧みさ:細田耕

青木慎一(日本経済新聞編集委員)

人間に似た骨格と筋肉を持つ内骨格型のヒューマノイド

機械につきもののモーターや歯車をなくし

人間の運動スキルと学習能力の秘密の解明を目指す

 

 大阪大学大学院情報科学研究科ヒューマンインタフェース工学講座のドアを開けると,人間の骨格標本に出くわす。教授の細田耕は「びっくりしました?」と笑う。本棚には,解剖学の教科書もある。同講座の必読書だそうだ。ロボットの研究室らしからぬものが置いてあるのはなぜか。細田は「人間のすべてがお手本だから」と説明する。同じ構造のヒューマノイド(ヒト型ロボット)を作ることで,人間が運動能力をどう学び高めていくのかを突き止める狙いだ。
(文中敬称略)

 

 

再録:「フロントランナー 挑戦する科学者」

細田耕(ほそだ・こう)
大阪大学大学院 情報科学研究科教授。1965年島根県松江市生まれ。1993年京都大学大学院工学研究科博士課程修了,大阪大学工学部助手に就任。同大大学院助教授を経て,2010年4月から現職。98年4月から1年間,チューリヒ大学に客員教授として滞在。趣味の電子工作が研究者の道へ進むきっかけになったことから,「小学生の子供たちにハンダごての使い方を教えている」。

サイト内の関連記事を読む

キーワードをGoogleで検索する

ロボット