日経サイエンス  2011年4月号

フロントランナー 挑む 第4回

絶滅動物の復活を目指すクローン技術の“神の手”

若山照彦(理化学研究所発生・再生科学総合研究センターチームリーダー)

類いまれなテクニックを生かし

クローン研究で世界を驚かせてきた

絶滅動物の復活に夢を馳せる

 

 

 世界初の体細胞クローン動物ヒツジの「ドリー」誕生が発表された8カ月後の1997年10月。米ハワイ大学で,哺乳類としては2例目となる体細胞クローン動物が生まれた。ヒツジよりもはるかに難しいとされたクローンマウス。その生みの親が若山照彦だ。当時1%に満たなかったクローン技術の成功率は今や10%近くに向上し,16年間凍結保存されていたマウスの死骸からもクローンを誕生させた。難しい課題を次々と克服する手腕は,研究者仲間から「ゴッドハンド(神の手)」と評される。
(文中敬称略)

 

 

続きは発売中の2011年4月号の誌面でどうぞ。

 

 

若山照彦(わかやま・てるひこ)

1967年神奈川県横須賀市生まれ。90年に茨城大学農学部を卒業,96年に東京大学で博士号を取得後,米ハワイ大学へ留学。同大助教授や米ロックフェラー大学助教授を経て,2001年から理化学研究所神戸研究所発生・再生科学総合研究センターゲノム・リプログラミング研究チームリーダー。

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