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日経サイエンス
CVC
 
小林和彦 こばやし・かずひこ
東北芸術工科大学芸術工学研究科
 
 
 コンピュータグラフィックスでは光源と物体と地面との距離が変化しても影の大きさや焦点が変化しないという特性を利用し、異なる形の物体から同じ形の影を作り出した。

 上空から光を地面に垂直に当て、その直線上に物体を配置すると、上下、前後、左右の情報のうち、上下の情報は消失し、地面には前後、左右の2つの情報のみを持つ影が生まれる。

 これを利用し、同じ形の物体の前後、左右の形は維持したまま上下に変形させる事で異なる形にし、そこから同じ形の影を作り出す事で3次元と2次元の情報量の違いから生まれる物体の見え方の違いを表現する。

 また同じ影を生み出す為の制約を守りながら複雑な形、及び動きを作る為に一定の規則性を持つ物体の配列や動きを作り出した。


 他に演出として赤、青、緑の3種類の光源を用意し、複数の光源が動いていて地面との角度がついている時には、それぞれの光の色に対応した色と形を持った複数の影が生まれ、光源が中心に集まり停止して地面と垂直になった時は光の色が合成されて一つの白い光になり、位置も同じになるので同じ形を持つ一つの黒い影が生まれるようにする事で、光源と物体の位置関係と影の形の関連性を強調した。