アリスはボブ宛てにダイヤモンドの原石を封筒に入れて送る。封筒は5人の仲介人のうち,送り手のアリスが選んだ3人の手を経てボブに渡る。仲介人をM1,M2,M3,M4,M5としよう。ボブと5人の仲介人はそれぞれ自分専用の私書箱のような金庫を持っていて,封筒の受け渡しはこの金庫式私書箱を通して行われる。ある人の金庫に封筒が入れられると,金庫の持ち主は誰にも見張られていないことを確認した上で金庫を開け,封筒を取り出す。金庫を開けられるのは本人だけだ。
封筒がボブの手もとに届くと,ボブはすべてのダイヤモンドが到着したかどうかをアリスに告げる。ボブとアリスは完全に信頼しあっており,2人は常に真実を告げると考えてよい。
ウォーミングアップ問題:
仲介人のなかに盗人がいるというウワサがある。盗人は1人だけらしいが,盗人などいないという説もある。盗人の手に封筒が渡れば,必ず盗みが行われる。貴重なダイヤモンドの原石を送る前に見た目の似たただの石ころをボブに送って,5人の仲介人のうち盗人がいるとすれば誰であるのかを突き止めたい。3回以下の送付で盗人が(もしいるとすれば)誰なのかを特定するには,各回の送付で仲介人をどのように選べばよいか。
ウォーミングアップ問題の答え:
1回目はM1 M2 M3を仲介して送る。盗みがあれば2回目はM3 M4 M5を仲介して送る。
盗みがあれば(共通する)M3が盗人。
なければ(M1かM2が盗人なので),3回目はM1 M4 M5を仲介して送る。
盗みがあればM1が盗人だ。なければM2が盗人だ。
なければ(盗人がいればM4かM5なので)2回目はM1 M2 M4を試す。
盗みがあればM4が盗人だ。なければ3回目はM1 M2 M5を試す。
盗みがあればM5が盗人で,なければ盗人はいない。