日経サイエンス

日経サイエンスは米国の科学雑誌「SCIENTIFIC AMERICAN」の日本版です。

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パズリングアドベンチャータイトル
難易度 ★☆☆
双子の冒険 (1) カウボーイのバケツ デニス・シャシャ

 双子の姉弟,クロエとエリは12歳。その数学センスにはまわりの大人たちも一目置いている。評判が評判を呼び,2人に知恵を借りようとわざわざ訪ねたり,招いたりする大人たちもいるほどだ。この双子の冒険を,不定期で掲載していく。小学校の算数程度の知識とひらめきさえあれば解ける問題なので,ぜひお子さんと一緒に挑戦していただきたい。

 双子は今,ひょんなことからガウチョ(南米のカウボーイ)たちとともに馬で旅をしている。ガウチョたちはスペイン語を使うが,双子に話しかけるときにはゆっくりとわかりやすいスペイン語を使ってくれたので,とくに問題はなかった。
 小川にさしかかると,ガウチョたちは早口で何やらまくし立て始めた。そのスペイン語の洪水に双子がついていかれずにいると,年長のガウチョのマリオが何をもめているのか,説明してくれた。
 「ビステ(あのね),息子のエステバンは水のない高原の星空の下で一晩過ごしたいと言っている。それには水を用意しておかなくては。ちょうどいいから,この小川で水を汲んでいこうと思うんだ。だいたい20リットル入るバケツがあるが,目盛りは何もない。計量容器は7リットル用と12リットル用があるが,これより少量を量るための目印はない」とマリオは言う。
 「息子は水はいらないと言うが,のどが渇くに違いない。息子に5リットルの水をもたせたいが,どうしたら5リットルを量り取れるか教えてくれないか」。
 エリは即答した。「僕なら12リットル容器で小川から水を汲み,そこから7リットル容器に水を移すね。そしたら,12リットル容器に5リットルの水が残る」。横でクロエはうなずきながら,次に何を聞かれるかすばやく考えた。
 マリオがそれをエステバンに説明したが,エステバンは不満げにスペイン語で何やら早口に言っている。マリオはため息をつき,クロエとエリに言った。「息子はそんなに多くは要らないそうだ。3リットルでいいだろう。それができるかい」。クロエとエリは,できるとマリオに答えた。
 ところがエステバンは「3リットルでも多い。2リットルで十分だ」と言う。クロエとエリはしばらく考えてから,単純な解決法を見つけた。

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GARY ZAMCHICK

問1:双子は7リットルと12リットルの計量容器だけを使って3リットルを量り取る方法を見つけた。どうすればよいだろうか。

問2:同じく2つの計量容器で2リットルを量り取るにはどのようにすればいいか。
 
 これまでのところ,補助のバケツを使わなくても何とかなる。では,次の場合はどうだろう?

問3:補助のバケツを使わないと量れないリットル数はあるか。

問4:1リットルから12リットルまでの任意のリットル数を,2つの計量容器を使って量ることができるか。必要ならばバケツを使ってもよい。

問5:7リットル計量容器のかわりに9リットル計量容器を使うと,問4の答えはどうなるだろうか。

 
答えはこちらから
 

訳者 山崎秀記(やまさき・ひでき)
一橋大学商学部教授。専門は計算機科学。
 

著者 Dennis E. Shasha
ニューヨーク大学クーラント研究所教授。
専門は計算機科学。
 
原題名
Cowboys Buckets
(SCIENTIFIC AMERICANのウェブサイト
http://www.sciam.com/
より)
 

 
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