日経サイエンス

日経サイエンスは米国の科学雑誌「SCIENTIFIC AMERICAN」の日本版です。

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パズリングアドベンチャータイトル
難易度2
回路の検査 デニス・シャシャ

 大量の電子回路をあまり信用のおけない業者から受け取った。どの線がどの素子につながっているかは目で確認できるし,素子が何であるかも書き込まれている。問題は「正しく書かれているか」だ。できるだけ少ないテストで,素子が正しく組み込まれているかを検査したい。回路中の素子はANDとORの2種類だけで,いずれも2つの入力に応じて1つの出力値を出す。入力と出力の対応表を下に示す。
 AND素子の出力が1なのは入力がともに1のときだけであり,OR素子の出力が1なのは入力の少なくとも1つが1のときだ。

ウォーミングアップ問題
 まずはウォーミングアップ問題だ。回路の配置が下のようだったとしよう。OR素子(素子3)は実際にはAND素子の疑いがある。AND素子(素子1,2)も実はOR素子なのかもしれない。テストでは,回路の入力A,B,C,Dのそれぞれに1か0を与えて,出力E,Fの値を調べることができる。回路中の論理素子が正しいか否かを1回だけのテストで判定したい。どのような値を入力して,どのような値が出力されればよいのか。

表

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ウォーミングアップ問題の答え
答えは,入力Aに1,Bに0,Cに1,Dに1を与えることだ。素子2が本当にAND素子ならば,その出力は0だ。素子1が本当にAND素子なら,出力Eは0になり,素子3がOR素子なら出力Fは1になる。しかし,素子がどれか1つでも違っていると,出力E,Fがそれぞれ0と1になることはない。

 今月の問題では,まず下の4素子回路を考える。この回路の最少テスト回数は何回か。そしてそのときの入力および出力は何か。次に,同じ配置ですべての素子がAND素子と書かれているとき,同じ問題に答えよ。最後に上の3素子回路に戻って,この配置で3素子に対するすべてのAND,ORの組み合わせを考える。このうち,1回のテストで確認できるのはどのような組み合わせか。

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答えはこちらから
 

訳者 山崎秀記(やまさき・ひでき)
一橋大学商学部教授。
専門は計算機科学。
 

著者 Dennis E. Shasha
ニューヨーク大学クーラント研究所教授。
専門は計算機科学。
 
原題名
Verifying Your Circuits
(SCIENTIFIC AMERICAN January 2004)
 

 
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