日経サイエンス

日経サイエンスは米国の科学雑誌「SCIENTIFIC AMERICAN」の日本版です。

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パズリングアドベンチャータイトル
難易度1
完璧なビリヤード台 デニス・シャシャ

 読者の皆さんにビリヤードを楽しんでいただこう。使うのは特製ビリヤード台で,長さ3m,幅1mだ。台は完璧に設計されていて,球がクッションにぶつかって跳ね返るときは,入射角と反射角が完全に等しい。さらに,台は短い辺が南北,長い辺が東西になるように設置してある。球の位置を座標(x,y)で表すことにしよう。xは台の西端からの距離,yは南端からの距離で,単位はmだ。ポケットは4隅に1つずつあるだけで,辺上にはない。

 今,座標(2,0)にある球を突いて,南西の隅,すなわち座標(0,0)のポケットに入れたいのだが,別の球が邪魔をしているので,直接に狙うことができないとしよう。代わりのコースの中で最も簡単なのは,図aのように,北のクッションに1回だけ反射させて入れる方法だろう。球を北西の方向に(つまり傾き−1で)突けば,座標(1,1)で北のクッションにぶつかり,そのままポケットに滑り込む。
イラスト

 クッションに3回反射させた後,ポケットに入るようなショットも簡単だ。図bのように,球を北北西に向けて(傾き−2で)突けばよい。球は,座標(1.5,1),(1,0),(0.5,1)で反射したあとポケットに入る。
イラスト

 クッションにちょうど2回反射したあと,ポケットに入れるにはどうすればいいだろう? そんな芸当はできっこないと,誰かが大金を賭けたとしよう。どのような角度で球を突けば,賭けに勝てるだろうか?
 
答えはこちらから
 
訳者 坂井公(さかい・こう)
筑波大学数学系助教授,理学博士。
専門は計算機科学。


著者 Dennis E. Shasha
ニューヨーク大学クーラント研究所教授。
専門は計算機科学。

原題名
Perfect Billiards
(SCIENTIFIC AMERICAN November 2002)


 
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