パズルの国のアリス

何が何でも取り分は同じ(問題)

坂井 公(筑波大学) 題字・イラスト:斉藤重之

 何かといえば喧嘩ばかりしているトウィードルダムとトウィードルディーの双子兄弟。少しは協力してものを考えるようにと伯父が一計を案じて,小遣いの与え方を工夫した。

 まず,1から8までの目が書いてある正八面体のサイコロを4つ振り,出てきた目をそれぞれ4枚の小切手の額面に記す。その4枚を双子に渡し,2人の間で納得がいくやり方で分けるように指示した。もし,分け方でうまく折り合いがつかない場合は,その分は自分に返すようにという条件つきである。

 ところが,双子ときたら,協力して自分の取り分を増やそうという方向にはまったく頭が働かないらしい。例えば,額面が1,2,3,7の小切手4枚がある場合,1人が1,2,3の3枚を取り,もう1人が7の小切手を取るのが,一番得なはずだが,相手に自分より1ペニーでも多く取られるのが癪なばかりに,ダムが1と2の2枚を取り,ディーが3の小切手を取るだけで,残った7の小切手は伯父に返す始末である。そういうやり方のおかげで,サイコロの目の出方が悪い場合は,小切手を全部伯父に返す羽目になったこともある。

 さて,読者への最初の問題は,4つのサイコロの目がどういう出方をすると,双子が全小切手を伯父に返すことになるか,そういう場合をリストアップしていただくことだ。

 新年を迎えたときのお年玉はいつもよりグレードアップしようと考えて,伯父は,1から100までの目を持つルーレットを10回まわし,その目を記した10枚の小切手を双子に渡して同じことをしようと考えている。

 双子は,金額と枚数が増えたことは喜んでいるが,うまく折り合いがつかなくて,結局,全部を伯父に返すことになるのではと恐れてもいる。

 読者への次の問題は,実は双子の心配は杞憂で,2人の得るお年玉の金額が0になることはないことを証明してもらうことだ。もちろん,これは2人の得る小切手の総額が同じになるようにできるということであり,1人が多くもらって差額の半分を小銭でもう一方に払うなどという小賢しさは,2人とも持ち合わせていない。

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