パズルの国のアリス

コイン投げ神託で数当て(問題)

坂井 公(筑波大学)題字・イラスト:斉藤重之

コイン投げ神託で数当て

不思議の国と鏡の国の合同演芸会では,アリスとグリフォンのマジックが好評を博したが,実はマジックを演じたペアがもう1組あり,こちらも評判は上々だった。

演じたのは,鏡の国の赤と白のビショップのペア。観客が選んだ数を当てるという,よくあるタイプのマジックだが,途中でコイン投げによる神託が挟まる。僧正(ビショップ)という職業柄,コインの裏表を通じて神様がカードの数を教えてくれるという趣向だ。

最初に0から15の数が書かれたカードから観客に1枚を引いてもらう。さらにカードの総数と同じ16人の観客が1枚ずつコインを投げて,出て来た表裏をそのままにテーブルの上に順に並べる。このコインこそが“神託”だが,神職のビショップにしか解釈はできないというわけだ。それまで進行役を務めてきた赤のビショップは,ここでその16枚のコインのうち1枚を選んで裏返す。

神託を受ける役は白のビショップで,この一連のパフォーマンスがどう進んでいるかわからない状況に置かれている。そして,このあと舞台におもむろに登場して,コインの並びをじっくりと調べて神託を読み取り,観客の引いたカードの数が何だったかを当てる。

赤のビショップは,引かれたカードの数を知っているから,コインを裏返すことでそれが何かを白に伝えるわけだが,コインには何の仕掛けもないので,16枚のうちどれを裏返したかは白にはわからない。さて,読者にはこの仕組みを考えていただきたい。

手始めにカードとコインを2枚にして考えると良いかもしれない。もう1つヒントを述べると,4枚,8枚,さらに一般には2nとなる枚数のカードとコインと使っても,同じマジックは可能だが,奇妙なことに,それ以外の枚数ではうまくいきそうにない。

 

  

今月の問題:スペードのエースの忘れ物

 問題

問題:不思議の国と鏡の国の合同演芸会で,鏡の国の赤と白のビショップはマジックを演じた。0から15までの番号が書かれた16枚のカードから観客が1枚を引き,その番号を当てるのだが,途中でコイン投げによる神託が挟まる。カードの枚数と同じ16人にコインを投げてもらい,出た表裏をそのままにして1列に並べる。進行役を務め,カードの番号もわかっている赤のビショップは,16枚のコインを1枚だけひっくり返す。さあ,ここで白のビショップの登場だ。コインの表裏による神託から,番号を当てる。このマジックのタネは? ヒントはカードとコインの枚数が2nでないとうまく行かない点だ。

 

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