日経サイエンス  1999年10月号

特集:燃料電池の未来

 1989年,英国の物理学者グローブ(William R. Grove)は,水素と酸素を電気化学的に反応させることによって,電気を発生させることができることを実験で示した。これが燃料電池の原理だ。その後1世紀以上の期間にわたってこの原理は単なる学問上の興味として語られるに過ぎなっかたが,1960年になって米航空宇宙局(NASA)が宇宙船に利用できる軽量な電源として(もちろん高価ではあるが)燃料電池に注目し,実用化のための開発に着手した。今日この技術はクリーンで高効率,静かなエネルギー変換装置である点が評価され,携帯電話やノート型パソコン用の電源,自動車のエンジンや家庭用電源としての実用化が大きく期待されている。

 

 

究極のクリーン自動車  A. J. アプルビー

近づく自家用発電  A. C. ロイド 

携帯機器からバッテリーが消える  C. K. ダイアー

小型化にシフトする日本の燃料電池開発  本間琢也