日経サイエンス  1998年11月号

レクリエーション数学の楽しみ

M. ガードナー(分筆家)

 レクリエーション数学と学問としての数学の境界線はあいまいである。プロの多くの数学者は自分たちの仕事を遊びの1つの形としてとらえている。これは,優れたプロゴルフプレーヤーやプロ野球選手の考え方と共通している。専門家でない人たちにも理解され,評価されるような遊びの側面をもっていれば,数学はレクリエーションだろう。たとえば,初等数学の問題で,エレガントな,ときとして驚くほどエレガントな解答をもつものはレクリエーション数学である。ほかにも,頭がおかしくなるようなパラドックス,工夫に満ちたゲーム,謎めいた奇術,メビウスの帯とかクラインの壺などがある。実際,解析学より単純なほとんどすべての数学の部門には,レクリエーション数学と考えられるような部分がある。(本文より)

 

本誌掲載パズルの1つを紹介してます。

著者

Martin Gardner

1956年から1981年にわたってSCIENTIFIC AMERICANの「数学ゲーム」欄の連載を担当してきた。そのあとも数年にわたって,時折記事を書いてきた。これらの記事は『最後のレクリエーション(The Last Recreations)』(Springer-Verlag, 1997)をシンガリとして,15冊の本となってる。また『註解アリス(The Annotated Alice)』,『ある哲学公証人の疑問(The Whys of a Philosophical Scrivener)』,『自薦会における左と右』(坪井忠二他訳,紀伊国屋書店,1992),『相対性理論が驚異的によくわかる』(金子務訳,白揚社,1992),そして小説『ピーター・フロムの飛行(The Flight of Peter Fromm)』の著者でもある。ほかに70冊以上の著書があるが,科学,数学,哲学,文学そして彼の主たる趣味,手品に関するものである。

原題名

A Quarter-Century of Recreational Mathematics(SCIENTIFIC AMERICAN August 1998)