日経サイエンス 2004年9月号

DNAで組み立てるナノマシン

2004年7月24日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

1,333円+税

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  • セブンアンドワイ

編集部から一言

バイオの分野で主役とも言えるDNAですが,ナノテク分野の素材としても注目を集めています。表紙は,そのDNAでつくったナノ構造物です。
ようやく土星系に着いた探査機カッシーニ。おもわず「7年にわたる長旅ご苦労さま」と言ってしまいそうですが,これからが「お仕事開始」。何をするのか,どんな成果が期待できるのかを詳しく紹介します。
日本でもゴーサインが出て注目されるヒト胚性幹細胞。しかし,その実力は・・・。そのほか,世代を経るごとに長くなっていく奇妙なDNA配列など。

ナノテクノロジー

DNAで組み立てるナノマシン  N. C. シーマン

DNAは生物学とはまるで別の世界でも大活躍しそうだ。塩基配列をうまく調整した人工のDNAを作ると,小さな分子マシンを組み立てるまたとない構造材料になる。最先端の“DNAナノテク”を紹介。

 

惑星科学

ついに土星へ カッシーニ探査機の挑戦  J. I. ルーニン

7年前に打ち上げられた探査機カッシーニが土星に到達した。今後,衛星タイタンに観測用の子機を降下させ,大気や地表を観測する。

 

遺伝子工学

遺伝子ドーピング  H. L. スウィーニー

スポーツ競技では規制薬物使用の疑惑が絶えない。近い将来,通常の検査では見抜けない新種のドーピングが登場するおそれがある。ある種の遺伝子を導入すると,簡単に筋肉を増強できるのだ。

 

短期集中連載 がらくたDNAに注目せよ(2)

病気を起こす反復配列  紀嘉浩/笹川昇/石浦章一

ほんの数塩基の組み合わせを何度も繰り返す反復配列。その中には病気を引き起こすのもある。不思議なことに,親から子へと世代を経るにしたがって繰り返しの回数が多くなり,症状も深刻化してしまう。

 

情報技術

世界を見守る賢いセンサー網  D. E. カラー/H. マルダー

センサーと無線を組み込んだ小さなコンピューターをあらゆるところにばらまくと,周囲の状況を把握するセンサー網ができあがる。このネットワークによって産業や科学研究が大いに進展するだろう。

 

生態学

オオカミが変えたイエローストーン国立公園  J. ロビンス

1920年代に根絶されたオオカミが公園に戻って9年。その影響は,獲物となる大型草食獣だけでなく,幅広い範囲に及んでいる。

 

バイオテクノロジー

改造バクテリア 注文通りの生物をつくる  W. W. ギブス

部品を規格化して互換性をもたせる─工学の世界ではあたり前のこのアイデアが,遺伝子工学に導入されようとしている。

 

医学

幹細胞の実力 再生医療への険しい道のり  R. ランザ/N. ローゼンタール

幹細胞を使って組織や器官を再生する治療法を実用化するには,研究上の課題や法的整備など多数の問題を乗り越える必要がある。

 

 

 

世界の研究室から

 アメリカ研究室引っ越し事情  平野雅巳 ジョンズ・ホプキンス大学研究員

サイエンス考古学

熱とは何か?/元素の起源/考える馬/石油生産/キュナード社の新しい船/スピード狂/小さな生き物たちのうごめき

TOPICS

磁石にくっつく炭素/日本がつかんだニュートリノ振動/古い巨大銀河が示す新たな謎/母親の声が言語の起源?/われら肉食性ヒト属/ノーベル賞受賞者会議開く/混ざり合うミトコンドリアDNA/摩擦なしに滑る/ペルム紀の大衝突/大気汚染と突然変異 ほか

いまどき科学世評

 クローン胚解禁に見る勘違い  塩谷喜雄

素顔の科学者たち

 物理学の常識に挑む数学者  小澤正直

旅して発見!

 太古の神話が息づくオーストラリアの自然公園  W. W. ギブス

パズリング・アドベンチャー

 みんなが幸せになる町づくり  デニス・シャシャ

ピュタゴラスたちの真実

 数学にイデアを見たプラトン  斎藤憲

大江戸野鳥細見

 干潟を舞う鳥の王者ワシ  松田道生

WAVE

 自分の細胞を攻撃せよ/あなたの指紋がデータを守る/特許の質を上げるには/アインシュタインと話したオウム

ブックレビュー

 『宇宙に法則はあるのか』

 ペーパーバックで読む話題のリーマン予想

 <連載>森山和道の読書日記 ほか

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