日経サイエンス 2003年9月号

自己修復コンピューターシステム

2003年7月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

1,333円+税

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  • セブンアンドワイ

編集部から一言

システム管理者にとって一番頭が痛いのはエラーとそれに伴う再起動。これまでは,エラーを減らすことに尽力されてきましたが,著者たちは発想を変えた解決法を提案します。
 SARSの蔓延からインターネット,口コミの広がり方など,さまざまなネットワークに存在する共通原理を解き明かす「世界の“なぜ”を読み解くスケールフリーネットワーク」。25年前の試験管ベビーをめぐる議論とその結果から,今日のクローンベビー議論を検証する「クローンベビーはパンドラの箱か?」。そして,ゲノムの塩基配列から進化系統樹を描くソフトを幸福の手紙を使って検証しようという,ユニークな研究など,今月も盛りだくさんです!

コンピューター

自己修復コンピューターシステム  A. フォックス/D. パターソン

コンピューターの性能が向上するほど,システムはより複雑で不安定になってしまう。「ダウンしないシステム」より,ダウンしても障害を最小限に抑え,迅速に復旧するシステムを目指す方が得策だ。

 

バイオテクノロジー

クローンベビーはパンドラの箱か?  R. M. ヘニッグ

世界初の試験管ベビー誕生から四半世紀。体外受精はごく普通の生殖医療として普及した。クローン技術に対する決断を迫られている今,体外受精の歴史を振り返ることが議論に役立つかもしれない。

 

情報技術

世界の“なぜ”を読み解く スケールフリーネットワーク  A.-L. バラバシ/E. ボナボー

インターネットからSARSの蔓延,人間関係まで,ネットワークはさまざまなところに存在する。それらに共通する原理が見つかった。

 

物理学

標準モデルを超えて 新しい物理学の夜明け  G. ケイン

素粒子物理学の「標準モデル」は大成功を収めた理論だが,自然の奥深い謎を解くにはこれを拡張する必要がありそうだ。

 

医薬

オーファンドラッグ計画の功罪  T. メーダー

希少疾病医薬を対象にオーファンドラッグ法が施行されて20年。多数の薬が開発されたが,思わぬ利益を得たバイオ産業に批判の声も。

 

情報科学

幸福の手紙に潜む進化のルール  C. H. ベネット/M. リー/B. マ

人から人へと転送されるうちに変異・進化する「幸福の手紙」。これは,ゲノムから進化系統樹を描くツールのよい実験台となる。

 

科学政策

疾走する中国の頭脳  紺野大介

急速な経済成長が注目される中国だが,次代をになう最先端の研究開発力強化も急だ。研究現場の変化の速度は日本をはるかに上回る。

 

 

 

世界の研究室から

 カリフォルニア・ライフを楽しむ研究生活  向山洋介(カリフォルニア工科大学)

サイエンス考古学

 自然の力/スターリンとルイセンコ/ホワイトヘッドのグライダー/刺青/科学への献身/ミシンの台頭

TOPICS

凍りついたブラックホール/自己ミイラ化昆虫が復活!/糖タンパク質を作る新手法/海を越えて飛来する病原体/ホログラフィーで作る光学結晶/女の子は甘党の母親から?/静かなタイヤを求めて/軍隊アリの行動原理/現代人の起源に迫る/奇妙な中間子を発見/筋肉を保つメカニズム ほか

いまどき科学世評

 大学法人化法がつくる危うい未来  塩谷喜雄

パズリング・アドベンチャー

 素数三目並べで遊ぼう  デニス・シャシャ

瀬名秀明の時空の旅

 パンデミックは必ずやってくる  ナビゲーター:河岡義裕

素顔の科学者たち

 幹細胞研究の芽をつむな  アービング・ワイスマン

旅して発見!

 アオウミガメのふるさと小笠原の海  文・写真 西森有里

WAVE

 酸化を抑えて動脈硬化を防ぐ/「タイムマシンは実現可能」/えっ,これが特許なの?/セキュリティー大きなお世話

ブックレビュー

 『タイムマシンをつくろう!』

 『生態学事典』

 <連載>森山和道の読書日記 ほか

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