日経サイエンス 2003年5月号

特集:自殺は防げる

2003年3月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

1,333円+税

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  • セブンアンドワイ

編集部から一言

ここ数年,毎年3万もの人が自らの命を絶っています。タブー視されがちなテーマですが,予防することは可能です。「特集:自殺は防げる」では,そのときその人の脳に何が起き,どういう心理状態であるのかを探り,防止策を考えます。
 DNAがらみの話題が報道されない日はないほどですが,これほどになるとはあのジェームズ・ワトソンも思わなかったそうです。二重らせん構造の発見50年にちなみ,ワトソンのインタビューを載せます。
 毎春恒例のブックレビュー特集を今年も載せました。茂木健一郎,尾池和夫,菊池聡の3氏にお勧めの本を挙げてもらいました。
 ほかには,一杯の酒が心臓病予防になる話題,奇形ガエル,磁石星,遺伝的プログラミングなどの記事を載せています。

科学史   

ジェームズ・ワトソンに聞く DNAの50年

DNAの二重らせん構造の発見から50年。クリックとともに大発見を成し遂げたワトソンへのインタビューを通じて半世紀を振り返り,生命科学の将来を展望する。

 

問われる新たな「知の展開」  中村桂子

 

 

特集:自殺は防げる

日本でも米国でも,自らの命を絶つ人は年間3万人に及ぶ。なぜ死を選んでしまうのだろう。そのとき脳で何が起き,どういう心理状態になっているのだろう。神経科学と精神医学の視点から自殺の謎と防止策に迫る。

 

脳の中で何が起きているか  C. エゼル

 

うつの治療で破局を避ける  大野裕

 

データで見る日本の自殺  編集部

 

 

天文学

マグネター 磁石星の驚異  C. クーベリオト/R. C. ダンカン/C. トンプソン

時として爆発的なガンマ線を繰り返し放射する謎の天体がある。いわゆるガンマ線バーストとはまた別の現象だ。その正体がついに判明した。想像を超える強い磁場を持つ中性子星だ。

 

環境

奇形ガエルの謎を解く  A. R. ブラウシュタイン/P. T. J. ジョンソン

全米をはじめ,世界中で極端な奇形を持つカエルの目撃例が相次いでいる。紫外線照射量の増加,農薬などの化学物質,寄生虫など,いくつかの原因が考えられてきたが,真相がわかりつつある。

 

情報技術

発明家に追いついた 遺伝的プログラミング  J. R. コーザ/M. A. キーン/M. J. ストリーター

生物の進化をまねるプログラム手法を使って,すでに特許となった発明を再現できた。コンピューターが“発明の道具”となりそうだ。

 

医学

一杯の酒が心臓病を防ぐ  A. L. クラツキー

近年の研究によって,アルコールが心臓病のリスクを下げることが証明された。ただし,飲み過ぎはやはり体に毒だ。では,どのくらい飲むのがベストなのか。

 

 

 

世界の研究室から

 焼かれた貴族住居が語るマヤ社会の大変動  猪俣健(アリゾナ大学人類学部準教授)

サイエンス考古学

 冷静に見た火星/選挙ライブ/砂塵嵐/シベリア探索/赤字のツェッペリン/創造説vs.創造説

TOPICS

見直し迫られるスペースシャトル/べん毛モーターは酸が苦手/ますますホット,磁性半導体/携帯電話網がレーダーに/日本のユニーク科学書,米国へ/最古の霊長類を発見/21番目のアミノ酸/ナナフシ再進化の不思議/免疫を支える遺伝子を発見/パーキンソン病を手術で治療/パソコンの頭を冷やす新手法/天の川に素敵なリング/水の有無,それが問題だ

旅して発見!

 森をほのかに照らす八丈島の発光キノコ  文・写真 西野嘉憲

いまどき科学世評

 科学の光が照らす不安な現実  塩谷喜雄

瀬名秀明の時空の旅

 日本を闊歩した恐竜たち ナビゲーター:真鍋真

素顔の科学者たち

 科学は人種を無視できない  トロイ・ダスター

性をめぐる7つのミステリー

 なぜ揺らぐ? 男と女の境界線  西村尚子

パズリング・アドベンチャー

 不発弾はいらない  デニス・シャシャ

WAVE

 “死の谷”に陥る 日本の科学・技術/普及するか?お掃除ロボット/著作物も“フリー”の時代に/月に憑かれて

ブックレビュー特集

 本物の科学者を探せ!  茂木健一郎

 人と科学のかかわりを読む  尾池和夫

 科学への信頼揺らいでいませんか?  菊池聡

 <連載>森山和道の読書日記
 ほか

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