日経サイエンス 2000年12月号

特集:21世紀への課題

2000年10月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

1,333円+税

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  • セブンアンドワイ

編集部から一言

白川英樹先生が2000年のノーベル化学賞を受賞しました! 嬉しいですね―。日経サイエンスでは,8ページの緊急特集を組んで,独創の軌跡をたどりました!
今世紀最後の号となる12月号では,20世紀に科学が成し遂げた成果を振り返りながら,21世紀への課題を探ります。1本目は養老孟司先生に書いていただきました。対談終了後,久しぶりの本誌登場です。生物学を中心に振り返っていただきます。先生は21世紀は脳帝国主義の時代が来ると仰っていますが,はたしてその理由は・・・?
そうそう,12月号恒例の年間総目次もつきます。バックナンバーの確認に便利ですよ。

詳報ノーベル化学賞

白川英樹氏・独創の軌跡

導電性プラスチックの発見  A. G. マクダイアミッド/R. B. カナー

 

出会いが生んだ飛躍  竹内雅人

 

自ら明かす研究スタイル  編集部

 

 

 

特集:21世紀への課題

20世紀には相対性理論や量子論,DNAなどの発見や発明が相次ぎ,エレクトロニクスや生命工学などが花開いた。しかし,医療と倫理,環境問題など課題も山積している。これらを解決するために20世紀の化学には新しい視点が必要になる。

 

“生き物”を扱えなかった20世紀の科学  養老孟司

 

ゲノム時代の医療  濃沼信夫

 

薬剤が生む新型菌との闘い  平松啓一

 

化学物質開発の新たな視点  田辺信介

 

情報社会からこぼれ落ちる知的資産  久保田啓介(編集部)

 

 

 

地球温暖化に潜む熱帯病の脅威  P. R. エプスタイン

地球温暖化が進むと,蚊が媒介するマラリアや水から感染するコレラなど感染症の危険が増大する。気温の上昇が生態系のバランスを崩し,人間の健康にとって,重大な脅威になる。

 

注射のいらない食物ワクチン  W. H. R. ラングリッジ

将来のワクチン摂取は注射から野菜や果物を食べることに代わるかもしれない。遺伝子組み換え技術を使えば,食物にワクチンの効果を持たせることができる。消毒が十分にできない途上国では,注射器不要は大きな魅力だ。

 

発見相次ぐ太陽系外惑星  L. R.ドイル/H.-J.ディーグ/T. M.ブラウン

宇宙には太陽系のような惑星系があっても不思議ではない。従来は,木星のような大きな惑星しか見つけにくかった。最近,恒星の前を惑星が通り過ぎる際の新観測手法が編み出され,太陽系外惑星の発見に貢献しそうだ。

 

宇宙の見えざる次元  N. アルカーニ=ハメッド/S. ディモポロス/G.ドゥバリ

私たちの宇宙は4次元よりもっと高い次元の時空に浮かぶ「膜」の上にあるのかもしれない。大きさが1mmの余剰な次元を考えると,自然界の力を統一するのにも説明がつきやすいという。

 

建築家ライトの傑作「落水荘」を守る  R. スィルマン

「落水荘」は,ペンシルベニア州南西部に建つライトの別荘建築の傑作だ。とくに滝の上に張り出しているテラスが有名だが,老朽化して壊れる恐れがあった。外観を損なわずに崩壊を防ぐ手だてはあるのだろうか。

 

 

 

世界の研究室から

 医療と科学を変えるBioMEM  中村省一郎(オハイオ州立大学教授)

地球 塩の旅

 サハラ砂漠の塩の池  文・写真 片平孝

サイエンス考古学

カラーテレビ/危険な成層圏/集団療法/西暦3000 年の人口/危険なタイヤ/有毒ソーセージ/インディアンの貝塚

TOPICS

胎児の体内で繰り広げられる父親と母親の闘い/アルツハイマー病治療に新たな手がかり/心の傷がもたらすストレス過敏/シュレディンガーの猫を超電導素子で実現へ/温度を一定のまま遺伝子を増幅/北太平洋の汚れた空

夢に賭ける

 ポストインターネットの日本文化をつくる  東 実(東芝研究開発センター所長)

錯覚の情報学

 断片情報をくみ立て直し精緻に知覚  柏野牧夫・西田眞也

右の世界,左の世界

 宇宙誕生と生命の接点  黒田玲子×前田恵一(早稲田大学教授)

数学レクリエーション

 ヘックス必勝法  I. スチュアート

ブックレビュー

 『虫を愛し,虫に愛された人』  矢原徹一

 『ベア・アタックス1・2』  池田啓

 <連載>森山和道の読書日記  ほか

掲示板

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