日経サイエンス 1999年1月号

集中できない子供たち──注意欠陥多動性障害

1998年11月25日 A4変型判 27.6cm×20.6cm

1,429円+税

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  • セブンアンドワイ

編集部から一言

この号には1999年の特製カレンダーが付きます!
表紙を飾るのは,私たちのいる銀河系とそのすぐそばにあった銀河(というよりも私たちの銀河に飲み込まれつつある)。地球から見えないのは,天の川のすぐ裏側にあったから。ちょっとわくわくしませんか?
この号では最近,問い合わせの多い「注意欠陥多動性障害(ADHD)」を紹介します。絶えず動きまわったり,しゃべり続けるADHDの子供。まず,理解するのが第一歩です。

集中できない子供たち──注意欠陥多動性障害  R. A. バークレー

注意欠陥多動性障害(ADHD)の子供たちは,周囲の環境に応じて自分自身をコントロールできないため,日常生活のなかで多くの困難に直面してしまいます。原因はまだわかりませんが,脳の特定の領域が縮小していることがわかってきました。

 

天の川のすぐ裏に潜む銀河  R. C. クラン=コルトベーグ/O. ラハフ

天の川が明るすぎて,その裏にある天体はなかなか見えません。天文学者が工夫を凝らして,その裏を見てみると,私たちの銀河系に飲み込まれつつある銀河が見つかったのです!

 

知られざる海の古代動物の危機  F. H. マーティニ

3億3000万年前から姿を変えていないメクラウナギ。ヤツメウナギと同様に最も下等な脊椎動物の円口類とされてきましたが,それよりもさらに起源は古いようです。皮の加工用に乱獲されていますが,そもそもどのくらいいるか,どんな生活史なのか,基本的なことは何もわかっていません。

 

再び眠りにつく360万年前の人類の足跡  N. アグニュー/M. ドマ

メアリー・リーキーがタンザニアのラエトリ地方で発見した人類の足跡化石。保全のために,埋めることになった経緯を紹介します。

 

サイエンス・イン・ピクチャー

微生物が作るアート  E. ベン=ジャコブ/H. レビーン

寒天培地上で増殖を続ける微生物。環境を調節すると,フラクタルな幾何学模様を描き始めます。

 

宇宙の非対称性の謎を解くBファクトリー  H. R. クイン/M. S. ウィゼレル

なぜ宇宙には物質ばかりで反物質がないのでしょう?このなぞを解くために,アメリカと筑波で巨大な実験装置が動き始めます。

 

女性の病気を予防する新しいホルモン調節物質  V. C. ジョーダン

女性ホルモンのエストロゲンは,身体のさまざまな場所で働いています。閉経後,ホルモン量が減ると,骨がもろくなったり,身体がほてったりするのはご存知の通り。一方で,高濃度になると乳ガンの危険性を高めたりもします。最近注目の新薬タモキシフェンは,エストロゲンの役割をしたり,これを抑制したりします。

 

実用段階に入った赤外光発電  T. J. コーツ/M. C. フィッツジェラルド

原理は太陽光発電と同じですが,赤外線を使います。つまり熱ですね。太陽光と同じく,隔離された場所での利用にも適していますが,ガラス工場や製鉄所などの大量の廃熱が出る場所にも有望そうです。

 

 

 

世界の研究室から

 森のてっぺんを目指す女性たち  北島薫(フロリダ大学助教授)

空 模様

 初日の出  文・平沼洋司/写真・武田康男

TOPICS

 個人の遺伝情報使う“パーソナルドラッグ時代”は来るか/有人火星探査へ大型宇宙船/こうすれば部下はついてくる

 環境問題で加速する燃料電池開発/熱帯雨林は巨大なCO2発生源?/半導体技術で痛くない注射/

 統一理論は神学論争を超えられるか/悲観的なのも悪くない/宇宙に探る生命の右と左の謎/一番正確な超原子時計

 この義手ならピアノの演奏も夢ではない/赤外線利用のハイテク血糖センサー/音のスポットライト

博物館の宝物

 日本初の電気通信を実現 エンボッシングモールス電信機  逓信総合博物館

脳の見方,モノの見方 21

 超常現象を信じる人,信じない人  養老孟司×菊池聡(信州大学助教授)

WAVE

 環境ホルモンとの闘い/足並みそろわぬ自治体のレッドデータブック作り/2000年問題で世界は終わる?/

 クジラの体重ウォッチング

数学レクリエーション

 チョコレート・ゲーム必勝法  I. スチュアート

ブックレビュー

 『フォンノイマンの生涯』

 『カエルが消える』

 <連載>森山和道の読書日記  ほか

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