貧困国で蔓延している病気と聞いて私たちが思い浮かべるのは,エイズやマラリアかもしれない。だが実際には,寄生虫や細菌を原因とする感染症が甚大な被害を及ぼしている。これらは「顧みられない熱帯病(NTD)」と呼ばれ,2000年に掲げられた持続的な貧困軽減のためのミレニアム開発目標では「その他の病気」として一括りにされていた。
著者
Peter Jay Hotez
子ども時代に読んだド・クライフ(Paul De Kruif)の名著『微生物の狩人』を読んで医学に関心をもつようになり,父親に顕微鏡をせがんだという。その後,博士号と医師免許を取得し,寄生虫学を専門とした。現在はジョージ・ワシントン大学の微生物学・免疫学・熱帯医学科の学科長。セービン・ワクチン研究所長であり,米国科学アカデミーの会員のほか,本文で紹介しているNTDグローバル・ネットワークの共同設立者でもある。
原題名
A Plan to Defeat Neglected Tropical Diseases(SCIENTIFIC AMERICAN January 2010)







