日経サイエンス  2007年12月号

特集:肥満と食糧危機

その食べ物は大丈夫? 食の安全を守る技術

セキュリティー

M. フィシェッティ(SCIENTIFIC AMERICAN 編集部)

 毎日,何十億もの食品が袋詰めにされて,消費者の口元へと運ばれているが,食品汚染はきわめてわずかしか発生していない。しかし,2001年9月11日の同時多発テロ事件以来,テロリストが人を殺したり,国民の信頼失墜による経済麻痺を目論んで食べ物に毒を紛れ込ませるかもしれないという懸念が「食品防衛」の専門家の間で高まっている。

 

 一方で,食料生産がかつてないほど集約化しているため,天然毒にせよ意図的な毒物にせよ,食品汚染が農家や加工工場から家庭の食卓へと広がるスピードは速まっている。さらに,殺虫剤や抗生物質の混入が明るみに出て,中国産海産物の輸入が制限された最近の事例からもわかるように,輸入食品の増加によって,もう1つのリスクが生じている。

 

 私たちの口に入る食べ物の汚染は防ぐことができるのだろうか?もし毒物や病原体が食料供給網に紛れ込んでしまったら,消費者へ害が及ばないよう迅速に検出できるのだろうか?製造工程を厳しく管理すれば消費者を守ることはできるだろう。仮に製造工程で食い止められなくても,より“賢い”監視技術を使えば少なくとも被害を抑えることは可能だ。

原題名

Is Your Food Contaminated ?(SCIENTIFIC AMERICAN September 2007)

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