日経サイエンス  2006年6月号

海洋酸性化の脅威

S. C. ドニー

1959年,カリフォルニアのスクリプス海洋研究所の地球化学者,ルベール(Roger Revelle)とスース(Hans Suess)は,「今後50年で,産業活動によって大量の二酸化炭素(CO2)が放出される結果生じるとみられる,気候への影響をよりはっきりと理解する」ために,大気と海洋中のCO2濃度を測定する必要があると指摘した。つまり,彼らは50年後の現在がいかにひどい状況になるのかを探ろうとしていたのだ。

著者

Scot C. Doney

ウッズホール海洋学研究所海洋化学・地球科学部門の上級科学者。カリフォルニア大学サンディエゴ校の学部学生時代に海洋学の研究を始め,マサチューセッツ工科大学とウッズホール海洋学研究所による共同プログラムを修了した後,1991年に海洋化学分野で博士号を取得。そのほか研究活動として,米航空宇宙局のCO2観測衛星OCO(Orbital Carbon Observatory)科学チームに在職,米国全球変動研究計画に属する海洋炭素と気候変動の科学運営グループの議長を務める。

原題名

The Dangers of Ocean Acidification (SCIENTIFIC AMERICAN March 2006)

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