日経サイエンス  2006年1月号

バーチャル考古学 シミュレーションで迫る古代社会

T. A. コーラー G. J. グマーマン R. G. レイノルズ

人類の歴史のうち,文書を通して知ることができるのはほんのわずかだ。残りは考古学的資料が主な情報源となる。考古学者は遺跡や人工遺物,遺体などを調べ,何百年さらには何千年も前の人間社会の様子を正確に描き出そうと苦心を重ねてきた。だがこうした遺物から,社会の形成と変化の過程を知ることは難しい。

著者

Timothy A. Kohler / George J. Gumerman / Robert G. Reynolds

3人は古代社会のシミュレーションにそれぞれの能力と専門知識を応用してきた。コーラーはワシントン州立大学人類学部教授およびコロラド州コルテスにあるクロー峡谷考古学センターの研究助手。米国南西部のコロラド州南西部とニューメキシコ州リオグランデ渓谷北部を中心に20年以上研究を行ってきた。グマーマンはサンタフェにある教育NGO,スクール・オブ・アメリカンリサーチの校長で,南西部の考古学的研究に30年以上携わってきた。このテーマに関する著作は20冊以上にのぼる(コーラーとグマーマンはサンタフェ研究所の客員研究員でもある)。レイノルズはミシガン州立ウエイン大学のコンピューター科学の教授で,ミシガン大学アナーバー校の人類学博物館の研究助手。彼は文化アルゴリズムに関する2冊の著作と多数の記事を執筆してきた。著者らは全米科学財団(NSF)の支援に謝意を表明している。

原題名

Simulating Ancient Societies(SCIENTIFIC AMERICAN July 2005)

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