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日経サイエンス 2004年10月号
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超高密度記録をひらくスーパー磁気センサー
S. A. ソーリン
磁気センサーを格段に高度化する新技術が登場した。微弱な磁場によって内部を流れる電流量が大きく変わる「超巨大磁気抵抗効果(EMR)」素子だ。類似の素子はほかにもあるが、EMR素子の方が格段に応答が速く、感度も高いという。
EMR素子の応用として一番期待されているのは、コンピューター用ハードディスクの再生ヘッドだ。IT業界は、ハードディスクの記憶容量を、5年後に1平方インチ当たり1テラビットに引き上げるとの目標を掲げている。EMR素子ならわずか数十ナノメートル角に記録された情報を読み出すことができ、未来の超高密度ハードディスク用ヘッドを実現する技術として有望視されている。
著者らはEMRを最初に発見し、円板状の素子を作ってその原理を確認し、EMRが生じるメカニズムをつきとめた。さらに現在の技術で作成できる直線型の超微細素子を設計し、NECの研究チームと共同で実際に作成した。その結果、狙い通りの磁気抵抗効を示すことを確認した。ハードディスク用の再生ヘッドだけでなく、位置決めセンサーやアンチロックブレーキ、お札の読み取りなど、幅広い用途に利用できるとみている。
キーワード:
磁気センサー/磁気抵抗効果/EMR/GMR/再生ヘッド/超高密度記録/磁気記録/電流の分極
著者
Stuart A. Solin
2002年にセントルイスにあるワシントン大学の実験物理学教授に就任。それまではニュージャージー州プリンストンのNEC北米研究所のフェローを務め,1998年に最優秀特許賞,2000年に技術インパクト賞を受賞した。1969年にパデュー大学からPh.D.を取得し,2003年には名誉博士号を得た。固体の秩序状態や無秩序状態で生じる基礎的な物理現象に関心を持って研究している。230以上の学術論文を発表し,15の特許を取得している。趣味はアメリカの歴史を読むことと,ロックおよびジャズのドラムを演奏すること。
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