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「チバニアン」認定へ前進〜日経サイエンス2018年9月号より

千葉県市原市の地層,年内にも天然記念物に指定へ

 

地磁気が約77万年前に逆転した痕跡を残す千葉県市原市田淵の地層について,国の文化審議会は6月15日,天然記念物に指定し保護を図るよう林芳正・文部科学相に答申した。年内にも正式に指定が決まる公算が大きい。

 

この地層は,茨城大学や国立極地研究所など22機関の研究者32人が昨年6月,第四紀更新世の前期と中期を分ける代表的な地層(国際標準模式地,GSSP=Global Boundary Stratotype Section and Point)とするよう国際地質科学連合に申請。更新世は約258万年前〜1万1700年前の時期を指し,人類が生まれた時代でもある。

 

申請チームは千葉の地層(千葉セクション)がGSSPとして認められれば,更新世の中期,約77万年前〜12万6000年前を「チバニアン」(ラテン語で千葉時代)と呼ぶことを提案しており,約46億年に及ぶ地球の地質年代表に初めて日本の地名が刻まれることになる。

 

天然記念物指定は千葉セクションが認められるうえで「不可欠な条件」(市原市教育委員会)と関係者はみている。申請した地層は房総半島を流れる養老川の川岸の切り立った崖にある。かつて海底に堆積した厚みのある砂岩層が隆起したのちに侵食を受けた地形で,砂岩に含まれる微小な磁性鉱物が古地磁気を記録している。

 

周辺地層は堆積速度が極めて速く平均で1000年間に2m以上の地層が形成されるため,細かい分析に適している。地磁気だけではなく地層に含まれる微化石や花粉の分析を通じて当時の海や陸地の環境についても研究が進められているという。(続く)

 

続きは現在発売中の2018年9月号誌面でどうぞ。

 

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