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最新版!天の川の地図〜日経サイエンス2018年8月号より

ガイア計画の新データによってこれまでにない高精度の地図ができた

 

お待ちかね,天の川銀河の最大にして最も正確な3次元地図が作製された。欧州宇宙機関(ESA)が10億ドルを投じた「ガイア計画」が4月に最新のデータセットを発表し,10億個を超える恒星の位置と運動の詳細が示された。

 


IMAGE:ESA/Gaia/DPAC

 
2013年に打ち上げられたガイア探査機は地球上空で太陽とは逆の向きにある安定したポイント(L2ラグランジュ点)から全天を観測している。今回の前例を見ない地図は,個々の星とその動きを約2年間に25回に分けて観測した結果に基づいており,銀河系の代表標本となる天体(全体の1%)が含まれている。4月のAstronomy & Astrophysics誌を皮切りにオンラインで公表された一連の論文に記述されたこのデータを外挿することで,天の川銀河の過去と未来をシミュレートできる。

 

「ある時代のある瞬間を測定した地図だが,過去にさかのぼったり未来を予測したりすることも可能だ」とガイア計画の副プロジェクト科学者デブライネ(Jos de Bruijne)はいう。

 

13億個の星の位置と動き

ガイアは最初のデータセットを2016年9月に発表した。だが観測期間に限りがあったほか,天体の位置に関して従来の知識に頼っていたために,200万個の恒星の距離と運動を追跡したにとどまった。今回の2番目のデータセットは13億個の星に関する同様の詳細情報を含んでおり,以前に比べると650倍の数だ。

 

この宇宙望遠鏡は最大3万光年の彼方にある銀河中心部の星を正確に観測できる。これは月面に置かれた一円玉を地球上から特定するのに等しい。「恒星の固有運動を高精度で測定できるのが,ガイアが実に革命的である理由だ」とニューヨーク市立大学ラガーディア・コミュニティ・カレッジの天体物理学者シェフィールド(Allyson Sheffield,ガイア計画に直接には加わっていない)はいう。(続く)

 

続きは現在発売中の2018年8月号誌面でどうぞ。

 

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