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着陸管理システム離陸待ち〜日経サイエンス2017年6月号より

NASAが開発した新システムFIMは着陸機の混雑をうまくさばける

 

2017年初め,2機の大型旅客機と1機の小型ビジネスジェット機が,航空管制官による通常の支援なしに,シアトル近郊のある空港に相次いで着陸した。代わりに使われたのは米航空宇宙局(NASA)が開発した技術で,各飛行機が他機や管制塔との間で自動的かつ同時に“会話”することを可能にする。

 

こうした飛行テストで確証が得られたら,この技術は最終的に米連邦航空局(FAA)への承認申請へ進む可能性がある。さらに,すべての飛行機がこのシステムを導入したら,混雑がますますひどくなる米国内の空港で,より短時間により多くの飛行機が着陸できるようになるだろう。

 

現在,複数の飛行機が空港上空で着陸の順番待ちをしている際,パイロットは航空管制官と常に交信しながら,すべての飛行機が互いに安全な間隔を維持した状態にしている。交信にはいくらかの時間がかかり,パイロットはどんなに急いでも管制塔からの指示を聞いてからでないと速度を調整できない。この待機時間のため,着陸待ちの各機の間に安全のため余分なスペースを残しておく必要が生じ,一定時間内に着陸できる機数が制限される。

 

余分な間隔を切り詰める

NASAの航空機間隔管理(FIM)システムはこの余剰分を切り詰める。測位衛星に基づく位置追跡とコンピューターによる自動指令を組み合わせ,飛行機の位置を常時監視し,着陸に向けた安全な飛行速度の更新情報を絶えずパイロットに知らせる。航空機間の余分な空間がなくなることで,燃料の節約と排ガスの削減,定刻に到着するフライト数の増加が見込める。

 

「1時間あたりの着陸機数が増えるということは,乗客にとって到着遅れが減ることを意味する」と,NASAラングレー研究所の航空交通管理技術実証1プロジェクトの前マネジャーであるジョンソン(William Johnson)はいう。■

 

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