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ミニチュア金属装置を作る〜日経サイエンス2017年5月号より

3D印刷と半導体製造技術を組み合わせ

 

家電から医療器具まであらゆるものが小型化するなかで,それらを製造する業者は常に精細さの困難にぶつかり続けてきた。様々な部品を顕微鏡サイズにしながら,微細な箇所の形状をシャープに保つにはどうすればよいか?

 

カリフォルニア州バンナイズに本社を置く企業マイクロファブリカは,1層ずつ構造を組み立てる3Dプリンターと,半導体チップの製造に使われている金属イオンを表面に電気メッキする技術を組み合わせたプロセスを開発した。厚さわずか5µmの金属層を積み重ねて物体を作製し,非常に高精細な構造に仕上げることができる(ちなみにポリジェット方式3Dプリンターの場合,ノズルから噴射されるプラスチック層の厚さは16µm程度)。

 

マイクロファブリカの技法は新種の器具の製造に加え,在来の器具を新たな精細さで作る道を開く。例えば同社は米国防高等研究計画局(DARPA)が取り組む事業の一環として,コンピューターチップを冷却する非常に小さな放熱器や軍需品に使われる小型の時間調節機構を開発した。また,直径1mm足らずの生検鉗子や,細胞の成長とともに連結機構が拡張して細胞を支える足場など,極めて小さな外科用器具も作っている。

 

ノースイースタン大学で産業機械工学の教授を務めているリバモア(Carol Livermore)はマイクロファブリカの技法は感動ものだという。「この性能を超える高性能3Dプリンターを私は知らない」。■

 

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