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無意識にモールス符号を学習〜日経サイエンス2017年4月号より

モバイル端末から触覚の合図を送ることで,知らず知らずに手作業を習得できそう

 


Wikipedia

トン・ツー・トン・ツーのリズミカルなモールス符号を習得するのに,思うほどの労力や注意力は必要ないかもしれない。最近の試験的研究によると,触覚の力を利用するウェアラブルコンピューターがその秘訣を提供する。この研究は,私たちが日常的な作業をしながら,モバイル端末からほとんど無意識的に手仕事の技術を習得できる可能性を示している。

 

ジョージア工科大学の大学院生セイム(Student Caitlyn Seim)とコンピューター科学の教授スターナー(Thad Starner)は,振動など触覚による合図を発する小さなコンピューター機器を工夫している。グーグルグラスをプログラミングして,装着者がモールス符号を受動的に習得できるようにしたと,昨年9月にドイツのハイデルベルクで開かれた第20回ウェアラブルコンピューターに関する国際シンポジウムで発表した。初期の結果は有望そうだという。

 

グーグルグラスで触覚刺激

この研究では,12人の参加者がスマートグラスをかけてパソコンのオンラインゲームに没頭した。1時間単位のセッションを複数回行う間,半数のプレーヤーにはグーグルグラスの内蔵スピーカーから単語のスペルを何度も聞かせると同時に,各文字に対応するトン・ツーの触覚を右耳の後ろに与えた(眼鏡フレームに組み込まれた骨伝導変換器を経由)。残り6人の参加者には音声のみを聞かせ,対応する触覚刺激は与えなかった。

 

ゲームが1回終わるたびに,すべてのプレーヤーにモールス符号の文字をスマートグラスのタッチパッドに指で叩いてもらった。例えば「トン・トン」と叩くとディスプレーに「i」が表示される。このちょっとした試験は実質的に参加者にモールス符号の学習を促した。1時間のセッションを4回行った後,触覚の合図を受け取っていたグループはパングラム(アルファベット全文字を使った文)を94%の正確さで叩いた。音声のみのグループは,ひたすら試行錯誤の入力から習得して,最終的な正確さは47%だった。(続く)

 

続きは現在発売中の2017年4月号誌面でどうぞ。

 

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