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月の地形〜日経サイエンス2017年1月号より

「雨の海」を生んだ衝突体は四国なみ

 

月の顔には大な右目がある。「雨の海」という幅1200kmのクレーターだ。約40億年前に何か大きなものが衝突してできた。どれほどの大きさだったのか? 「ニュージャージー州とほぼ同じだ」と,新しい推定値をNature誌に発表したブラウン大学の地球惑星科学者シュルツ(Peter H. Schultz)はいう。日本でいえば,四国と同じくらい。

 

この衝突体の寸法を割り出すために,シュルツと同僚のクロフォード(David A. Crawford)は月の表面の特徴に目を向けた。特に注目したのは,衝突地点から放射状に広がる複数の溝で,衝突体から飛び散った塊によって刻まれたものだ。それらの溝の測定値と研究室での実験結果を用いて,衝突した岩石の大きさと速度,衝突角度を計算した。

 

新推定値はコンピューターシミュレーションに基づく以前の推定値の10倍になる。初期の太陽系について私たちの知識がいかに乏しいかを思い知らされるとシュルツはいう。■

 
 

■10km…チクシュルーブ衝突体の推定直径。約6600 万年前に現在のメキシコに衝突し,恐竜を絶滅させる原因となった。
■10km…地球表面で確認されている最大のクレーターである南アフリカ共和国のフレデフォート・クレーターを形成した小惑星の推定直径。
■250km…月の「雨の海」を生み出した小惑星の新しい推定直径

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