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2億5000万年後の超大陸〜日経サイエンス2016年11月号より

数値シミュレーションで未来の大陸移動の様子が浮かび上がった

 

地球表層のプレートと,その下にあるマントルの動きをスーパーコンピューターで数値シミュレーションしたところ,北米大陸とユーラシア大陸などが合わさった巨大な「超大陸アメイジア」が約2億5000万年後までに形成される可能性があることがわかった。日本列島は両大陸の間に挟まれて超大陸の一部となる。

 

海洋研究開発機構(JAMSTEC)の吉田晶樹主任研究員の研究成果で,米Geology誌9月号に発表された。地質学的研究をもとに,遠い未来の超大陸形成を予想した説は提唱されていたが,地球内部の動きを高い精度でシミュレーションして超大陸の形成を描き出したのは今回が初めてという。

 

マントル対流が駆動

地球は中心核が高温,地球表層は低温なので,中心核と地球表層の間のマントルで熱対流が生じている(マントルは岩石層だが,大きな時間・空間スケールで見ると粘性を持った流体として振る舞う)。大まかにいえば,このマントル対流によって,地球表層を構成するプレートが移動する。

 

プレートは大陸プレートと海洋プレートの2タイプがあり,大陸プレートは比較的軽いのでマントルに沈み込まず,太古から地表に存在し続けている。一方,海洋プレートは海底山脈(中央海嶺)で新たに生み出され,それが海に冷やされて次第に重くなりながら海底を移動し,大陸プレートとの境界域で沈み込んでいる。このマントルへの沈み込みによる引っ張り力が,海洋プレート移動の主な原動力だと考えられている。マントル対流に伴うマントル表層の動きに引きずられてプレートが動く作用も近年,注目されている。

 

こうした作用の結果としてプレートの移動や分裂,合体が生じ,海洋プレートについてはプレートの拡大と縮小も起こる。大陸プレートが分裂した後のすき間に新たな海洋プレートが生じたり,逆に大陸プレートの合体に伴って,それらの間にあった海洋プレートが消滅する場合もある。(続く)

 

 

続きは現在発売中の2016年11月号誌面でどうぞ。

 

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