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113番元素は「ジャポニウム」?〜日経サイエンス2016年3月号より

アジア初,日本発の元素が周期表に載ることになった

 

様々な元素を一定の規則(周期律)で配列した「周期表」は化学と物理学の基本中の基本。「化学のバイブル」とも呼ばれる。これまで存在が知られている100以上の元素はすべて欧米によって発見され,周期表の所定の番号の席に収まっている。この周期表に欧米以外で初めて,日本発の元素が載ることになった。

 

各国の化学関連学会などからなる国際純正・応用化学連合(IUPAC,本部スイス・チューリヒ)は昨年12月31日(日本時間),理化学研究所(理研)を中心とするグループが発見した新元素を周期表の113番の元素として認定,元素の命名権を与えると発表した。

 

発見したのは理研の仁科加速器研究センター超重元素研究グループの森田浩介グループディレクター(九州大学教授)を中心とするグループ。理研と日本原子力研究開発機構,東京大学や埼玉大学など国内約10大学,中国科学院の2研究所などの研究者が参加している。森田氏はコメントを発表,「今回の成果が理科好きの老若男女を増やすきっかけとなれば,それが基礎研究の社会貢献であると思っています」と述べた。

 

元素名と元素記号の本格的な検討はこれからだが,元素名は神話にまつわる人物や天体のほか,地域や都市,科学者にちなむものなどが候補になる。「ジャポニウム」(日本)や「ワコニウム」(理研がある埼玉県和光市),「ニシナニウム」(理研ゆかりの研究者の仁科芳雄)などはこの条件を満足する。研究機関など組織の名称は使えないので「リケニウム」(理研)は候補にならない。混乱を避けるため,正式ではなくとも一度付けられた名前も使えないので,かつて43番元素に対していったん付けられた「ニッポニウム」も候補から外れることになる。元素記号としては「Jp」などが候補になる。(続く)

 

 

【関連動画】原子番号113が合成される様子

 

続きは現在発売中の2016年3月号誌面でどうぞ。

 

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