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性的魅力と掃除・洗濯〜日経サイエンス2013年6月号より

家事をする男はセックスの回数が少ない

 

 女性は家事を手伝ってくれる男性に惹かれるというのが定説だ。だが最近の研究で,どの種の仕事を分担するかによって性的魅力の感じ方が異なるらしいことがわかった。

 

 American Sociological Review 誌2月号に掲載された論文によると,男性が皿洗いや洗濯など女性がやってきた家事を多く担っている夫婦では,セックスの回数が平均よりも少なく,この調査では月に5回程度だった。これに対し,男性が伝統的に男の受け持ちとされてきた庭仕事などの家事に特化している夫婦は,セックスの回数が平均を上回った。極端な話,女性が受け持ってきた家事をすべて引き受けている男性は,それらをまったくしない男性よりも,セックスの回数が40%近く少ないことになる。

 

 マドリードにあるフアン・マルチ研究所とワシントン大学(シアトル)に所属するこの論文の著者たちは,全米家族調査(NFSH)による米国の夫婦4500組のデータを解析して,この相関にたどりついた。同じ調査で性的満足度を調べた結果に基づいて,“男らしい”家事をする夫によるいかなる強制も排除して解析した。この結果,昔ながらの家事分担をしている家庭の女性も,家事分担に性差のあまりない家庭の女性と比べて,性生活に対する満足は変わらなかった。

 

男と女

 この研究に疑問を呈する人もいる。解析対象となったデータは1992年から1994年の間に集められたもので,コーネル大学の人口統計学者サスラー(Sharon Sassler)は現在の状況には当てはまらないのではないかとみる。「過去20年間で結婚の形態がかなり変わった」という。現在ではほとんどのカップルが結婚前に同棲しており,そうしたカップルの女性は大半が,いわゆる“女仕事”とされる家事を過大に担うことに不満を感じていると主張する。サスラーによると,そうしたカップルは結婚に至らないことが多く,現時点で全米家族調査をすれば,対象となる夫婦群は1992年とはまったく異なるだろうという。(続く)

 

 

続きは現在発売中の6月号誌面でどうぞ。

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