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背面跳びの物理学〜日経サイエンス2012年10月号より

 ロンドンオリンピックのテレビ中継で見た走り高跳びのシーンを復習してみよう。ポイントとなるのはU2=2gHという方程式だ。この式から,選手の大半が背面跳びをする理由がわかる。

 

 英ケンブリッジ大学の数学者バロー(John Barrow)がその著書「Mathletics: A Scientist Explains 100 Amazing Things about the World of Sports」(W. W. Norton,2012年)に書いているように,背面跳びでは選手の重心が低い位置に保たれ,重心が低いほど低エネルギーでバーをうまく跳び越えられる。上の方程式で,Uは選手のスピード(つまり跳躍に必要とされたエネルギー),gは重力加速度,Hは重心の高さだ。意外なことに,選手の体がバーを越えるときでも,重心はバーの下を通過するようにできる。

 

 で,多くの選手が背面跳びをする理由は? 答えは簡単。背中がバーに向いているほうが,手足がバーに当たって落としてしまう確率が小さくなるからだ。

 

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