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お熱すぎるのがお好き〜日経サイエンス2012年9月号より

不倫セックスは突然死のリスクを高める

 

 医師は昔から知っていたことだが,大半の男性にとってセックスは安全なもので,寿命を延ばすことさえある。だが最近,少なくとも不倫の場合には事情が異なることを示す証拠が増えている。不倫に関する研究論文をレビューした総説が4月のJournal of Sexual Medicine誌電子版に掲載され,婚外交渉が死につながる恐れがあるという興味深い証拠が示された。

 もちろん,セックスによる死はめったにない。だが,それが起きるのはふつう不倫関係の場合で,原因はたいてい心血管系疾患だ。1963年,日本の病理学者が,性交渉中に死亡した34人の男性のうち80%近くが婚外交渉で,死因はほとんど心疾患だったと報告した。2006年には韓国の病理学者たちが性交中の突然死14例を調べ,妻とみられる女性との性交渉中に死亡した男性はたった1例で,他の男性はみな心血管系の不全で死亡していたことを見いだした。さらに2006年,独フランクフルト大学の研究グループは,性交渉関連で死亡した男性68人の病理解剖報告の分析を公表した。10人は愛人と,39人は娼婦と一緒だった。

 不貞な男性はなぜ,望んだ行為をしている最中に死ぬのだろうか? 「婚外性交渉は特有の危険をはらんでいる可能性がある」と,この研究論文の主執筆者で伊フィレンツェ大学の性障害専門家フィッシャー(Alessandra Fisher)はいう。「相手は自分よりはるかに若いかもしれない。セックスは体力的に非常に激しいものになったかもしれず,過剰な飲食の後に行われた可能性もある」。(続く)

 

続きは現在発売中の9月号誌面でどうぞ。

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