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筋肉スーツで楽々作業〜日経サイエンス2005年12月号より

 筋肉の代わりをするウェアラブルロボット「マッスル・スーツ」が誕生した。これを着れば,自分で力を入れなくても腕がさまざまな動きをする。筋力の衰えた高齢者や障害者の補助,脳梗塞で腕が不自由になった人のリハビリ支援などを目的に,東京理科大学の小林宏(こばやし・ひろし)助教授らが日立メディコと共同で開発した。
 筋力補助を目的とした従来の装置は体にフレームを装着してモーターで動かす方法が一般的で,今回のようなスーツタイプは世界初の試みだ。腕を筒状の服に入れ,オペレーターが加圧の指令を出すと,関節間をつなぐ人工筋肉が収縮して腕が曲がる。屈曲や伸展のほか,腕を回転する動作なども可能。服も人工筋肉も非金属で軽量なので体に優しい。人工筋肉は関節の間に何本も設置できるので,大きな力を出すことも可能だ。
 小林助教授によると,“着る筋肉”の実現のカギとなったのは「服に人工筋肉をつけて動かす装置や,肩を上げるための肩パッド,半月状リンク機構のユニバーサルジョイント」で,これらの特許も取得した。
 着用者のわずかな腕の動きを検出し,その先の動きを誘導するインターフェースを考案中だ。小型軽量化を進め,まずは肉体労働者の作業支援用として実用化を目指すという。

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