News Scan

気前のよい脳〜日経サイエンス2007年2月号より

 「最後通牒ゲーム」では2人に一定の金額が提示され,1人が配分案を提案してもう1人が承諾すると,各自が配分案どおりの分け前をもらえる。合意しなかった場合は,2人とも1円も手に入らない。利己的な衝動と,公平という社会規範のせめぎ合いになる。
 最近,チューリヒ大学(スイス)の研究者たちは,脳の前頭前野の活動が低下すると私たちの利己的な側面があらわになることを,経頭蓋磁気刺激(TMS)を使って発見した。
 TMSはニューロンに微弱な電流を誘導して活動を高める手法だ。実験では,前頭前野の右側にTMSを加えられた男性のほぼ45%が最後通牒ゲームで最も不公平な提案を受け入れた。対照的に,左側が刺激された人のうち不公平な提案を受け入れたのは約15%で,TMSを受けなかった被験者では9%程度にとどまった。Science誌オンライン版2006年10月5日号に掲載。

サイト内の関連記事を読む