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光から物質へテレポート〜日経サイエンス2007年2月号より

 光ビームに蓄えられた情報を,敏感な量子状態を破壊することなく,原子の雲のなかにテレポート(瞬間移動)する実験が成功した。将来の量子コンピューターや暗号システムにとって極めて重要な快挙だ。
 デンマークにあるニールス・ボーア研究所のポルジック(Eugene Polzik)らはまず,セシウム原子の雲に強力なレーザービームを照射して,レーザー光と原子を「量子もつれ」の状態にした。両者は補完的な量子状態になる。その後,テレポートさせる情報を2番目の弱いレーザーパルスにのせ,これを強い光ビームと混合して,振幅と位相を計測した。この結果を使って,セシウム原子の量子状態を2番目の弱いレーザーパルスの量子状態に対応するように変化させた。
 事実上,量子状態が移転され,いわゆる量子テレポーテーションが実現できた。Nature誌2006年10月5日号に報告。

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