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宇宙ステーションの日本実験棟,米国へ〜日経サイエンス2007年2月号より

待望の打ち上げを目指し,実験棟「きぼう」の米国への搬入が進んでいる

 

 国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」の打ち上げが当初計画よりも約10年遅れで1年後に実現する運びになり,米航空宇宙局(NASA)ケネディ宇宙センターへの運び込みが進んでいる。「きぼう」の5つのユニットのうち,最大の船内実験室(宇宙飛行士が実験に取り組む部屋)はすでに米国に送られた。船内保管室(実験装置などを保管する倉庫)とロボットアームが2007年の早い時期に米国へ向けて船積みされる。
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターでは2006年暮れまで船内保管室とロボットアームの最終準備作業が続いた。「きぼう」は3回に分けてスペースシャトルで国際宇宙ステーションに運ばれる。まず船内保管室,2回目が船内実験室とロボットアーム,最後に船外実験プラットフォーム(地球観測や材料試験など宇宙空間にさらした状態で行う実験・観測に使う)と船外パレット(船外実験用機器の輸送と保管に使う)で,これら2回は2007年度中に打ち上げる予定。
 船内保管室は実験装置を詰めたラックと船内実験室のシステム維持に関係したラックを詰めた状態で打ち上げる。筑波宇宙センターでは細胞培養装置などを備えた「SAIBOラック」と,結晶成長や液体の流れを調べる「RYUTAIラック」がこのほど公開された。SAIBOラックには培養器を回転させて地上と同じ重力を発生させる装置があり,無重量状態での培養と比較実験ができる。
 船内実験室の到着後に,これらのラックをセットして実験を始める。最初の3年間で予定している実験は20テーマ。当初計画から10年遅れたことに伴い,陳腐化したテーマは取り下げられ,代わりにゲノム解読関連など最近の研究の進展を受けた実験を行う。

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