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T2K実験のニュートリノ 神岡で初観測〜日経サイエンス2010年5月号より

素粒子ニュートリノの未知の特性を探る国際共同のT2K実験
東海村から発射されたニュートリノが計画通り,神岡で観測された

 

 岐阜県神岡の地下1000mにある研究施設スーパーカミオカンデが2月24日,295km先の茨城県東海村にある大型加速器J-PARCから発射された素粒子ニュートリノを初めてとらえた。ニュートリノ研究をリードするT2K実験の成果だ。T2KとはTokai to Kamiokaの意味。東海村から発射したニュートリノの数と,神岡で受けたニュートリノの数の比を調べることで,未解明のニュートリノの特性がわかる。ただ,ニュートリノは幽霊のように物質を通り抜けるので,天文学的な数を発射しても,キャッチできるのはごくわずか。J-PARCからニュートリノを発射し始めたのは2009年4月23日だが,その発射口のすぐ先にある発射数のモニター装置で最初のニュートリノをキャッチしたのは同年11月22日。そして今回,スーパーカミオカンデで初めてとらえられた。キャッチする数が増すほどニュートリノの特性がはっきり見えてくる。日本はスーパーカミオカンデの前身のカミオカンデが1987年,超新星からのニュートリノを世界で初めとらえて以来,ニュートリノ研究でトップを走っている。

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