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200mの超電導直流送電〜日経サイエンス2010年6月号

究極の高効率電力輸送である高温超電導による直流送電
名古屋で産学連携の実験プロジェクトが進んでいる

 

 中部大学(愛知県春日井市)は世界初となる200m超電導直流送電実験に成功したと3月2日に発表した。現在,温暖化対策と電力有効利用の観点から高効率送電が課題となっている。効率でいえば現在普及している交流送電より直流送電の方が優れ,中国などでは長距離直流送電網の整備を進めているが,より効率が高いのが電気抵抗ゼロの超電導直流送電。その場合,超電導の冷却コストを考えれば,極低温の液体ヘリウムより安価な液体窒素を使える高温超電導の利用が望ましい。中部大学では,この究極の高効率送電の早期実用化を目指し,産業界と協力して20m送電実験施設を整備,要素技術を開発してきた。そして今回,システムとして運用する場合の課題を探るため,200m送電実験施設を稼働させた。この程度の規模で実験しないと,液体窒素を長距離にわたって,どのようにスムーズに循環させるかなどという問題は解決できないという。太陽光発電施設との接続実験や,大規模データセンターでの実地試験なども検討している。

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