きょうの日経サイエンス

2011年1月13日

NHK大科学実験:走れ!レモンカー

 

NHK「大科学実験」ファンの皆さま,こんにちは。
昨晩はUPできずに失礼いたしました。<(_ _)>
年末来のぎっくり腰に加えて,別冊の校了,本誌の校了と本業が数日にわたってず??っと佳境なのです。

 

先週の「水深10000m!?」にはたくさんのコメントをありがとうございました。私はもちろんのこと,番組チーフプロデューサーの森美樹さんもありがたく拝読させていただいております(→読んでるよね? 森さん)。

 

さて,今回は「手作り電池カー」ですが,制作スタッフは最初から最後まで「レモンカー」と呼んでおりました。

 

電池づくりは当初の計画からあったのですが,学校実験での定番である銅,亜鉛に食塩水(または酢)では「面白くない」。で,誰かがレモンに電極をさして豆電球を付けているのを見たと言ったところ「それだ?!」 それからすぐに,車体は黄色いレモン型にして,ドライバーのヘルメットもレモン型と「どんどん妄想が膨らんでいった」(森さん)。

 

でもここで問題が生じます。どの局のどの番組でもそうだと思いますが,NHKの子ども向け番組で食べ物を粗末にすることは許されません。とはいえ,いったんスイッチが入ってしまった「レモンカーの妄想」を止めることもできません。

 

どうしたものかと,一部スタッフが頭を抱えている時に,進行管理の鈴木文野さん(癒し系のすてきな女性です♪)が「期限がきて廃棄するレモンジュース」なるものが存在することを突き止めました。予備実験を一手に引き受ける羽岡伸三郎さん曰く「よくこんなモノを見つけ来たなぁ」。

 

レモンジュースを手に入れただけでなく,広島JAのご好意で,解体修理中だったレモン絞り機の稼働状態まで撮影させてもらい,スタッフはほくほく。

 

ところが・・・。

 

レモンジュースに銅と亜鉛の電極を入れても,「全然,パワーが足りない」。つなぎ方や電極の置き方などをいろいろ試してもダメ。「せっかくレモンが使えると思ったのに」(鈴木さん)。

 

でも,そこでまた鈴木さんが活躍します。実験キットのメーカーさんを探し出し,単刀直入に聞いたそうです。「銅と亜鉛じゃ無理だよ」と言われたとか。アドバイスに従って「銅とマグネシウムにしたら,もう全然パワーが違う」(鈴木さん)。

 

とはいえ,当初の予定よりもレモンカーはどんどん重くなり,本当に動くかどうかは羽岡さんにもわからなかったそうです。森さんのお話では,撮影開始の直前に,担当ディレクターは走らなかった場合を想定して,あらかじめ3パターンの指示をしたとか。

 

①「動かなかったら,電池を載せた部分を実験レンジャーが持ち上げて,レモンカーと歩く」
②「それでもだめならドライバーにも降りてもらって,一緒に歩く」
③「それでもだめなら,車体を持ち上げタイヤが回転しているところを撮る」

 

実際にはごらんになった通りです。動き始めた時,実験レンジャーたちがどよめいていましたが,あれはこうした事情から。「動いているよ?」などと動かないことを想定していたかのような声を上げている人さえいます(これを読んでいる方なら,見当つきますよね? 女性ですが鈴木さんではありません)。

 

「羽岡さんの目が潤んでいたんですよ?。初めて見ました」と森さんに言われ,羽岡さんは「いや,電気だから配線がひとつでも接触不良だと・・・」と少し照れ気味に話して下さいました!

 

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