きょうの日経サイエンス

2010年9月21日

ピアノ線がなければ100kmに

 

9/15に書いた「科学大実験:またまた時速100km」に読者の方からコメントをいただきました。ありがとうございます。<(_ _)>

 

1つは質問だったので,NHKエデュケーショナルの森美樹チーフプロデューサーを通じて,
エグゼクティブディレクター(というより,理科教育番組ひとすじ!)の羽岡伸三郎さんに聞いていただきました。

 

記事ページにもありますがご質問を再掲しますね;

 

「よーし、これなら計算できる、と思って、紙と鉛筆を取り出して計算してみると…ん?h=39.37m?放送では48mと言っていた気が…。
計算のシーンを良く見直してみると、途中まではエネルギー保存則で計算しているのですけど、最後、tanhとか出てきてましたね。あれって何なんだろう?」(by Segiloさま)

 

お返事ですが,

 

位置エネルギーを運動エネルギーに換算するだけならば,約39mになります。
でも,大科学実験では事前に空気抵抗も含めた計算をしています。
鉄球(成功した直径11cmの小さい方)の抵抗を考えると,あの長さになります。

 

実は,曲者だったのがピアノ線で,実験には太さ2mmのものを使ったのですが

ピアノ線は位置(支点に近いか鉄球に近いか)で振れる速さが違うため
計算には積算が必要となり,非常に面倒でした。
なお,映像に出てきたtanhは実際に必要ですが,あそこではイメージに近いです。

 

羽岡さん,森さん,ありがとうございます。<(_ _)>

 

なお,これも森さんが教えてくれたのですが,
監修をしてくださった科学の達人は「ピアノ線がなければ時速100kmになります」という
迷言をのこしているそうです。
ピアノ線がないと,振り子にならない・・・・っ!  (詫摩)