日経サイエンス  2020年8月号

特集:室温超電導 実現への突破口

予測モデルがもたらした可能性

B. ヘンダーソン(サイエンスライター)

室温でも電気を抵抗なしで伝える超電導体を作るのは科学者の夢だ。現在の超電導体はいずれも低温に冷やす必要があり,高圧を要するものもある。超電導体探しはこれまで試行錯誤によってきたが,近年は機械学習などの手法を用いて新たな超電導物質を予測する理論アルゴリズムができ,実際に成果を生んでいる。理論と実験技術の改良は,より実用的な超電導体の発見に寄与するだろう。そうした超電導体は再生可能エネルギーの利用範囲を広げ,送電網の性能を向上し,電荷損失のない電池を実現する可能性がある。




著者

Bob Henderson

アップステート・ニューヨークを拠点とするフリーランス記者。ロチェスター大学で高エネルギー物理学の学位を得た。報道写真家や電気技師,金融派生商品の投資分析家・トレーダーなど様々な職で生計を立ててきた。

原題名

The Superconductor Quest(SCIENTIFIC AMERICAN October 2019)

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