日経サイエンス  2020年5月号

特集:宇宙の化学進化

原始銀河でまき散らされた重元素

中島林彦(日本経済新聞) 協力:大内正己(国立天文台/東京大学宇宙線研究所)

宇宙誕生から約2億年後,最初の銀河が誕生して重元素が形成され始め,宇宙に広がっていったと考えられている。世界最大の電波望遠鏡による観測で,宇宙誕生から約10億年後の銀河での重元素ガス雲の分布状況が判明。原始銀河から始まる宇宙初期の化学進化の状況がおぼろげながら見え始めた。 現在の望遠鏡の性能では原始銀河自体は観測できないが,現代の宇宙で原始銀河と似た銀河が探索されている。そうした銀河が見つかれば原始銀河で重元素がどのように生じたのかを解明する手掛かりが得られる。

著者

中島林彦 / 協力:大内正己

中島は日本経済新聞記者。大内は国立天文台教授(科学研究部)と東京大学宇宙線研究所教授(宇宙基礎物理学研究部門)を兼務する。専門は銀河形成,宇宙の大規模構造,観測的宇宙論。一般向け著書に『宇宙の果てはどうなっているのか? 謎の古代天体「ヒミコ」に挑む』(宝島社),『図鑑NEO宇宙』(小学館,共著)がある。

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