日経サイエンス  2020年2月号

フロントランナー挑む 第98回

小型着陸機を月面の狙った場所へ確実に送る:坂井真一郎

滝順一(日本経済新聞編集委員)

宇宙航空研究開発機構が開発中の小型月着陸実証機SLIMの計画を率いる
豊富なアイデアで高度なミッションの達成を狙う
2021年度の打ち上げを目指し,開発は佳境に入っている

 

宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発している小型月着陸実証機SLIM(Smart Lander for Investigating Moon)は月面へのピンポイント着陸を目指している。プロジェクトマネージャを務めるJAXA宇宙科学研究所教授の坂井真一郎は「降りられるところに降りるのではなく,降りたいところに降りるのが目標」と話す。ピンポイント着陸を果たした探査機は前例がない。2021年度打ち上げを目指し,開発が佳境に入っている。   (敬称略)

坂井真一郎(さかい・しんいちろう)
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所教授。1973年生まれ。1995年東京大学工学部卒業,2000年東大大学院博士課程(電気工学)修了。2001年宇宙科学研究所に助手として採用,准教授を経て2019年から教授。2016年からSLIMプロジェクトマネージャを併任。