日経サイエンス  2019年6月号

nippon天文遺産 第23回

名大空電研1.5m太陽電波望遠鏡

中島林彦(日本経済新聞) 協力:渡部潤一/石黒正人(ともに国立天文台)

東京大学東京天文台は明治から昭和にかけて日本の天文学をリード,現在の国立天文台の母体となっている。ただ第二次世界大戦直後に始まった電波天文学,特に太陽の電波天文学にはもう1つ源流がある。今はなき名古屋大学空電研究所,略称「名大空電研」だ。天文の看板こそ掲げていないが,昭和時代,世界トップクラスの太陽電波天文台だった。高い精度と品質を誇る150台近くの電波望遠鏡はほぼすべて静岡県焼津の小さな鉄工所で作られた。その1台が生まれ故郷に戻り,名大空電研の名を後世に伝える天文遺産として展示されている。(文中敬称略)

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