日経サイエンス  2018年10月号

フロントランナー挑む 第85回

重力波初検出の立役者 目標は宇宙の産声探索:川村静児

滝順一(日本経済新聞編集委員)

2015年,米観測施設が世界で初めて重力波の観測に成功した
観測を妨げる様々なノイズを取り除きノイズハンターと呼ばれる
初観測の立役者が今目指しているのは宇宙での重力波観測だ

 

「宇宙誕生直後の産声を聞きたい」。名古屋大学教授の川村静児は宇宙のインフレーションで生じた重力波を検出するため宇宙に浮かぶ重力波天文台を提唱する。重力波を初観測した米国の観測施設LIGO(ライゴ)の実現に貢献し,その手腕とアイデアを生かして今,LIGOをはるかに凌駕する観測に挑もうとしている。   (文中敬称略)