日経サイエンス  2018年6月号

「勝つための議論」の落とし穴

M. フィッシャー(カーネギーメロン大学) J. ノーブ(エール大学) B. ストリックランド(仏ジャン・ニコ研究所) F. C. ケイル(エール大学)

米国では政治的な二極化が進むにつれ,相手を言い負かすことを主眼とした「勝つため」の議論が多くなってきた。特にフェイスブックやツイッターなどオンライン上でそれが顕著だ。こうした議論のスタイルが,議論している問題に対する当事者の理解そのものを変えることがわかった。議論している複雑な問題に唯一の正解があると考えて,それ以外は認められなくなり,視野の狭い思考に陥る恐れがある。

著者

Matthew Fisher / Joshua Knobe / Brent Strickland / Frank C. Keil

フィッシャーはカーネギーメロン大学の社会科学・決断科学のポスドク研究員。ノーブはエール大学哲学科の教授で認知科学プログラムにも携わっている。ストリックランドはフランスのパリにあるジャン・ニコ研究所の認知科学研究者。ケイルはエール大学の心理学・言語学・認知科学の教授。

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実験哲学という実験」,J. ノーブ,日経サイエンス2012年2月号。

原題名

The Tribalism of Truth(SCIENTIFIC AMERICAN February 2018)

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